ホテルの消臭を依頼しようと調べていると、同じ会社が「感染症対策」も掲げていることがあります。「消臭の会社が、なぜ抗菌の話をするのか」——不自然に感じる支配人様は少なくありません。しかしこの2つは、まったく同じ化学反応の、別の側面です。この記事では、ホテル消臭と感染症対策がなぜ両立するのかを説明し、あわせて施工業者を見極めるための5つの質問をお伝えします。
この記事でわかること:消臭と抗菌が同じ反応である理由/臭いが「検証できる指標」である理由/壁紙を替えても臭いが戻る本当の原因/業者を見極める5つの質問と、その回答例 |
消臭と抗菌は、同じ反応の別の顔
客室に残るタバコ臭の正体は、VOC(揮発性有機化合物)と呼ばれる有機物です。カビ臭やこもり臭も、原因菌が生み出す有機物。そして菌やウイルスそのものも、有機物でできています。
触媒は、この有機物を酸化分解して無害な物質へ変えます。分解する相手が「臭いの元」なら消臭になり、「菌」なら抗菌になる。起きている化学反応は同じで、対象が違うだけです。「消臭専門」と「感染症対策」を両方掲げているのは、扱っている技術が一つだからです。
臭いは、嘘をつけない
ここからが本題です。抗菌と消臭には、決定的な違いが一つあります。
抗菌効果は、発注した側が確かめられません。菌は目に見えないからです。施工から半年後、その部屋の菌が本当に減っているのか、支配人様が自分の目で確認する手段は通常ありません。極端に言えば、水を吹いて帰っても、その場では誰にもわからない。
ところが臭いは違います。施工後にドアを開けた瞬間、効いたかどうかが誰にでもわかる。1か月後に臭いが戻れば、その時点で失格です。ごまかしが効きません。
私たちが消臭という「逃げ場のない土俵」を |
臭いで結果を出し続けられるということは、有機物を分解できているということ。それは菌を分解する力の、目に見える証明でもあります。私たちは客室の臭いという、毎回お客様の鼻で採点される場所で仕事をしています。
コロナ以降、抗菌市場で起きたこと
2020年以降、抗菌・光触媒を掲げる事業者が急増しました。需要が生まれたこと自体は歓迎すべきことですが、結果として玉石混交の市場ができあがりました。
前章で述べた通り、抗菌効果は発注側が検証できません。検証できない商品は、効いていなくても売れてしまう。これが構造的な問題です。私たちはここで他社を批判するつもりはありません。その代わり、支配人様ご自身が見極められるようになる材料をお渡しします。
業者を見極める5つの質問
見積書を並べる前に、各社にこの5つを聞いてみてください。答え方で、実力の差がはっきり出ます。
質問1|第三者機関の試験報告書はありますか? 自社パンフレットの効果説明ではなく、公的な試験機関が発行した報告書を確認してください。試験菌の種類、試験規格(JIS Z 2801など)、抗菌活性値まで示せるかがポイントです。 |
質問2|効果測定は、いつ・どのように行いますか? ここで注意したいのがATP測定(ルミテスター等)です。ATP測定は「その瞬間の有機物汚れの量」を測る、清掃管理には優れたツールです。ただし抗菌効果の持続性を示すものではありません。拭き取れば数値は下がります。提案書にATP値しか載っていない場合は、「数か月後の菌数データはありますか」と聞いてみてください。 |
質問3|天井裏の臭気に、どう対処しますか? これが最も本質的な質問かもしれません。施設の臭気は、天井内のロックウールや断熱材に蓄積していることが少なくありません。壁紙とカーペットを張り替えたのに臭いが戻ってしまう——その原因の多くは、ここにあります。 そして天井裏に、光は届きません。酸化チタン単体の光触媒は、光がなければ十分に働きません。「光の当たらない場所で、どう作用するのか」——この一点を必ず確認してください。 |
質問4|耐性菌はできませんか?安全性の認証は? 客室は、お客様が一晩を過ごす場所です。薬剤の毒性・アレルギー試験の結果、そしてSIAA(抗菌製品技術協議会)などの認証基準をクリアしているかを確認してください。 |
質問5|臭いが戻った場合、どう対応しますか? 最も実務的で、最も差が出る質問です。「1回吹いて終わり」なのか、取れるまで対応するのか。ここに施工会社の覚悟が表れます。 |
HONUの回答
同じ5つの質問に、私たちがどう答えるかをお示しします。他社様の提案書と並べて、そのままご比較ください。
| 質問 | HONUの回答 |
| 1. 試験報告書 | 一般財団法人 日本食品分析センター(JFRL)発行、JIS Z 2801:2010準拠。トンズランス菌に対する抗菌活性値 4.2超(基準値2.0以上)。 |
| 2. 効果測定 | 施工後、定期的に抗菌持続力検査(培養試験)を実施し、効果が持続しているかを可視化します。その場限りの数値では判断しません。 |
| 3. 天井裏・暗所 | プラチナコロイド・銀コロイド・酸化チタンの三元触媒を使用。プラチナは光の有無にかかわらず24時間作用します。天井内のロックウール・断熱材の臭気にも対処します。 |
| 4. 安全性 | 毒性・アレルギー等の安全性試験に合格し、SIAA(抗菌製品技術協議会)の基準をクリア。主成分は化粧品や食品添加物にも用いられる素材です。耐性菌を作りません。 |
| 5. 臭い戻り | 臭気が抜けるまで、複数回施工します。1回で終わらせません。工期内に必要な回数を重ねます。 |
暗所での実力は、救急車の車内が証明しています
「光がなくても作用する」——カタログにそう書くことは、誰にでもできます。私たちがこの点を確信をもって申し上げられるのは、救急車両の車内で採用され続けているという実績があるからです。
窓の少ない閉鎖空間。光の届かない車内。そして血液・体液を含む、極めて過酷な臭気環境。この条件下で結果を出し続けてきた技術だからこそ、天井裏という光のない空間の臭気にも同じ理屈で向き合えます。警察・消防の災害救助の現場、医療施設でも同様に採用されています。 |
光の当たる場所は酸化チタンが、光の届かない場所はプラチナコロイドが受け持つ。この二段構えがなければ、施設の消臭は完結しません。
薬剤は入場券にすぎません。勝負は施工品質です
ここが最も重要な点です。同じ薬剤を使っても、結果は同じにはなりません。私たちが客室で行っているのは、以下のような工程です。
① 客室トリアージ ② 空調分解洗浄との組み合わせ ③ 1回で終わらせない ④ 施工スタッフの現地滞在 ⑤ マットレス洗浄・香水臭への対応 |
薬剤は市場で手に入ります。しかし診断・工程設計・再施工・効果検証を伴う施工品質は、薬剤を買っただけでは手に入りません。そしてその差は、施工から数か月後、客室のドアを開けた瞬間に必ず表れます。臭いは、嘘をつけないからです。
実績
・宿泊施設の禁煙化施工:6,000室超(2026年6月時点) |
客室の臭い、一度ご相談ください 現地調査のうえ、客室ごとの状態と必要な工程をご説明します。 お電話:03-6885-5737 |